ラヴィックとボリス、逆の配役で観たかった

トップスターに主役をやらせろ、と言いたい訳ではなく、純粋にその方が演者の良さを引き出すと思ったからです。

轟さんのラヴィックも望海さんのボリスも、正直とても良かったのです。

2人の友情もとっても良かったのです!

 

なのに、話が進むごとに感じる違和感のようなもの。

喉に魚の小骨がひっかかったような。

それぞれとても良いのに何故だろうと考えてみたのが「逆の配役」です。

 

轟ラヴィック

大人の魅力がギュギュっと詰め込まれた、クールなようで静かな熱のある人物がよく合います。

落ち着いていて何を言っても受け止めてくれそうな大きさがあります。

ジョアンじゃなくてもあんな素敵な大人がいたら好きになってしまいそう。

 

それにしても轟さん、ドクトル・ジバゴに続いて戦時中の医師です。

18年前の凱旋門ではない既視感があると思ったらドクトル・ジバゴでした。

 

望海ボリス

轟ラヴィックの友人で信頼関係もしっかりしているように見えました。

この二人の友情のストーリーを別でもっと見たいと感じるほどです。

 

色気ダダモレ。

一人のとき、どことなく色気が滲みでます。

 

なんというか、現役感。

「亡命者に恋はいらない」

と言っていますが、きっと一夜の遊び相手はワンサカいるのではないかという色気を感じます。

これまでのだいもん(望海風斗)の役や実際の年齢などから考えても、恋愛が身近にあっても当然です。

 



原作との比較

原作ではボリスは60歳くらい、ラヴィックは40歳くらいなんですよね。

恋愛に生きることに悩む役には望海さんの方が適役です。

欲望が根っこに渦巻いてドロドロしている役は、いまの望海さんが演じてこそだと思うのです。

トップスターということを指し引いても今の望海さんが演じる役として旬であると言えます。

 

そして恋愛の第一線から一歩引いているけど、ラヴィックに献身的に親身になって寄り添うボリス役にこそ轟さんが最適だと思うのです。

ラヴィックを経験されているからこそラヴィックに親身になるし、自分の復讐と重ねているところもよりわかりやすいはずです。

 

今の轟さんがラヴィックに足りないということはないのですが、周りとの比較でみせる宝塚歌劇においてはバランスとして生々しいラヴィックよりボリスが適役なのではないでしょうか。

 

まとめ

轟さんも望海さんも、単品で見るととても良く仕上がっており文句もない出来でした。

ただ女性だけで演じる宝塚歌劇は比較とバランスです。

ドクトル・ジバゴのときも何度か書きましたが、この比較とバランスの中で女性を男役に見せる技術が宝塚の御家芸です。

組の構成は20~30代の女性がほとんどの中で、良くも悪くも轟さんは異質です。

 

これが宝塚ではない舞台でしたら、あらゆる年代の男女からキャスティングされるので年配の方が若い役をやったり、その逆もあります。

しかし宝塚においてはどんなに演技力でカバーしても、その根底にある違いは小さな違和感を感じさせます。

 

どうしても轟さんでラヴィックをやるのだったら、10年位まえにとっとやっていれば良かったのではないでしょうか。

そうすれば今回はボリスでも「あの轟理事が今度はボリスを演じる」と話題になったと思うのですが。

過ぎたことを言っても仕方ないので、ぜひ次回の凱旋門ではそうして頂きたいと願います(またやるなら)。

 

※ 一応言うと理事に対して賛成でも否定でもないです。

ただ今回はドクトル・ジバゴほど良かった!とは思えなかったのでちょっと厳しめに書きました。

とはいえやはり大劇場主演はそろそろ方々厳しいと思いますので、これが見納めであればいいと思います。

雪組宝塚大劇場公演 ミュージカル・プレイ『凱旋門』 ショー・パッショナブル『Gato Bonito‼』 [Blu-ray]

にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 宝塚歌劇団へ  足跡替わりにポチっとお願いします★
にほんブログ村

スポンサーリンク
関連する記事

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事